写真孝

さいたまのイケメンさんのブログに
ちょくちょくお邪魔させていただいているうちに
自分の写真に対する想い出らしきものを書いておきます。
書くって約束したからね。

日本にいた頃、職業柄(グラフィックデザイナーでした←過去形)
写真には日常的に触れていたし、一流と言われるカメラマンとも
お仕事をさせていただく機会がありました。
自分の上司もカメラマンとしても認められていた方だったので
良い意味でも悪い意味でも写真に染まっていた時期がありました。

学生時代に写真の授業があり、生まれて初めて自分のカメラを購入。
カメラを抱えて真夜中の渋谷で通行人やショーウィンドウを撮った。
ポートレートの授業では同級生を撮影して自分で現像、焼き付けまでやった。
写真が面白くて授業外でも撮影を続けた。

ところが三度目の転職で勤めた会社のクライアントがオリンパス。
広告取り扱い製品が一眼レフカメラ。
上司はカメラマンとしても有名だったので審美眼があり
ボクの写真はボロクソにけなされました。
あ、これはまだ昭和のバブル期のことですからね。
師弟関係に厳しかったのですよ。

この時に会社にあった写真集を全部観ました。
毎日毎日写真集、美術書を眺めながら「美」とは何か
を考えされられました。
特に70年代アメリカの写真家たちが作り出した
「ニューカラー」と呼ばれる作品たち。
デジタルではなくネガフィルムから作り出した
どこか不思議な色合いや撮影対象。
「俺が見た風景はこれだ」といわんばかりの「絵」なのです。

昨今デジタルカメラが世に溢れだし、iPhoneでもそこそこの写真が撮れる。
ところがデジタルって見えすぎてしまうのです。
実は人間が見た映像と、記憶に残る映像は違うのです。
デジタルは見た映像だけを残している。
ボクはそんな気がします。

人間の脳は眼から入ってきた映像を脳で解釈します。
例えばご自分の一番好きな場所を思い出してみてください。
その映像はぼんやりした曖昧なものではありませんか?
その記憶を思い出しながら現地に行ってみたら
自分の記憶とズレがあったなんて経験はないでしょうか?

極端な事をいえばピントがずれた絵、フォーカスが合っていない絵
色合いが現実と違う絵、それでも人は美しいと感じるのです。

どこのカメラメーカーも画素の高さを売り物にしたり
いろいろな加工フィルターが内蔵している、
wifiでデータを送れるなどと便利さを強調するので
それが写真の良さを判断基準にしがちなのですが
ボクはカメラなどちゃんと絵が撮れればどれでも良いと思っています。

問題は道具ではなく、物の本質の美を見つける能力ではないかと思います。
ポートレートならば、モデルの本質を引き出す能力
風景ならば、その風景が一番美しく輝く瞬間を見つける能力

技術などは学べば上達するものですが
美を見いだす感性というのは生まれ持ったものが大部分。
あとは引き出しを増やす為に絵画を鑑賞したり
優秀なカメラマンが撮影した映画を鑑賞して養う物ではないでしょうか。

ボクの想い出話しに戻りましょう。
25年前、ボクは35mm一眼レフと沢山のフィルムを抱えて
7ヶ月間の旅にでました。
中国、オーストラリア、ニュージーランドをまわりました。
その時に35mmのフィルムと一眼レフの限界を知りました。
ボクが頭の中に残したい風景がそのサイズに入らないのです。

日本に帰国して昔のマミヤフレックスという古いスタイルのカメラ
を手に入れて125mmフィルムを使って撮影を始めました。
35mmに比べたら圧倒的な画像です。

ところが前記のニューカラーのカメラマンは
10インチx10インチのフィルムを使っているのです。
なかにはもっと大きな特注カメラ、フィルムも特注なのです。
自分の欲しい絵はそんなに金のかかるものなのかと啞然としました。

こうしてボクは道具にこだわるのをやめました。
フィルムメーカーはフィルムを作る事を止めたので
今はデジタルカメラになりました。
今のカメラを選んだのも画素の高さよりも、
全てをマニュアル操作できるという点で選びました。

写真がちょとピンぼけでも気になりません。
きっとボクはそんな気分でシャッターを押したのでしょう。
今は記録のために撮影しているのだと思うのです。
ボケや滲みもこころの中の記憶と合えば良しと思います。

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写真孝」への2件のフィードバック

  1. 大変勉強になります。私もここ数年カメラをいじるようになり、機材を買ったり売ったりしてきましたが、もう機材は満腹です。画素数もそうですし、解像度もそうですし、そういう性能がいくらよくても(悪いよりはよい方がいいですが)枝葉末節です。印象的な画はサムネイルの大きさですでによいです。そのサイズだと機材云々はもう関係ないですね。

    大事なのは観察する目であり、観察するに至った感性ですね。

    ちゃんとした勉強をしてきたAkiraさんの写真を見てみたいです。

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    • 恐縮です。
      とにかく上司がすごく厳しくかったのです。
      なんとか彼の感性を理解したくて会社にある写真集を全部読みあさりました。
      彼の会話に出てくる写真家を洋書専門店で探しました。
      ニコンが出している「ニッコール年鑑」を何冊も読みました。

      器材の良さとか技術というのは「撮りたい瞬間」を確実に
      撮る為に必要ではあるが、その撮りたい瞬間が何なのかが重要なんですよね。

      人によっては自分の家族かもしれないし
      秘境専門の写真家というのもいる。
      一件関連性の無い対象物を撮影しているのだけれど
      共通しているのは「お題」があって撮影している。
      無作為にシャッターを押している訳では無いのです。
      自分の中で何が撮りたいかわかっている人の写真はブレない。

      ボクの写真ですか?
      いずれ機会があれば、ってこれは約束じゃないですからね。w

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